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膝の痛み、腫れ

構造

骨と関節軟骨

①大腿骨・②脛(けい)骨・③膝蓋(しつがい)骨の3つの骨同士が、それぞれ関節をつくっています。関節の表面は関節軟骨で覆われています。

半月板

大腿骨と脛骨との間の関節で、関節の④内側と⑤外側に挟まる形でクッションとして、またその形状から膝の正常な動きを誘導する働きを持っています。

靱帯

関節内にある前十字靱帯と後十字靭帯、関節外にある内側側副靭帯と概則側副靱帯があります。ほかに、膝蓋骨と脛骨をつなぐ膝蓋靱帯があります。

関節包

関節には構造物を包み込んでいる関節包があり、関節包の中には滑液(かつえき)で満たされ、関節包の内側には滑膜(かつまく)と呼ばれる組織があります。

機能

以下の3つがあります。

支持性

体重を支えること。走るとき、階段の上り下りをするときには、体重の最大7倍もの負荷が加わります。

可動性

自在に曲げ伸ばしすること。関節の表面がうまくかみ合い、半月板が正常ではおよそ0度~150度(正座)動きます。

無痛性

痛みなく動かせること。軟骨・半月板・膝周囲の筋肉が膝に加わる負荷を吸収します。

痛みの原因

  1. 下肢の筋力が衰えている場合や、O脚・X脚のような変形を生じている場合は、支持性が低下します。また膝関節の内外にある靱帯を痛めた場合にも安定性が低下し、支持性が失われてしまいます。
  2. 骨のとげが生じていたり、半月板が傷ついていたりする場合、これらによって引っ掛かりや異常な動きを起こし、可動性が低下します。
  3. 軟骨の成分の一つであるプロテオグリカンという物質は、保水力(水分をため込む力)がとても大きいため、軟骨が失われるとクッションとしての機能が損なわれてしまいます。また軟骨が骨の表面からはがれると、滑膜を刺激し炎症(滑液が増え「膝に水がたまる」状態)を生じることがあります。半月板の損傷の場合と合わせ、無痛性が失われます。

自分でできる対処法

減量(適正体重を目指す)

膝には移動の際に一瞬でも体重の数倍の荷重が加わることから、肥満気味の方には減量の効果はとても大きいといえます。

坐り方、歩き方

横坐りや正座をすることが多い方は、これらの姿勢を避けて椅子を使うなど、使い方を見直しましょう

筋力の向上

太ももの表側にある大腿四頭筋などの筋力を強化すると、支持性が向上します。

ストレッチ

可動性の改善により痛みの緩和につながります。膝以外にも、股関節や腰の痛みに対する効果もあります。

当院でできる治療

画像診断

エコー

半月板や靱帯の状態を、実際の膝の動きに応じて確認します

レントゲン

実際に痛くなるのは立った状態=荷重時であることが多いため、横になった状態に加えて立った姿勢でのレントゲン撮影を行い、より実際に近い状態での評価をします

MRI

より詳しく検査する必要がある場合、提携先の画像診断センターで撮影し評価します。

食事・栄養指導

肥満により荷重がかかりすぎている場合、その原因は生活・食事習慣が原因であることが多いです。これらを確認し、改善するためのアプローチを示します。

注射

ヒアルロン酸製剤を関節内へ注射します。ヒアルロン酸は水に溶かすと粘度がとても高くなり、軟骨保護作用や抗炎症作用を発揮します。また滑膜炎を生じている場合は、同時に増加した滑液を吸引除去します。
痛みの原因が筋膜・靱帯・神経である場合、ハイドロリリースにより直接原因部位に働きかけ、動きや痛みが改善できます。

サポーター、装具

支持性の向上や、荷重の位置の調整のため、病態に応じた装具を処方します。

リハビリ

低周波治療器

膝周囲の筋肉組織を温め、血流を改善させます

筋力強化

大腿四頭筋等の強化が行えるマシントレーニングを行います。当院のマシンは負荷の調整が容易で行った回数などが確認でき、効果がみえるため、トレーニングが続きやすいよう工夫しています

運動器リハビリテーション

理学療法士による効果的なプログラムを作成し実践します。スポーツ復帰やパフォーマンスの向上を目指す方へもおすすめです。

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